バイクパッキング装備のロードバイクで日本一周したら24日間で走り切った話 第8話 九州北上

乗る系 自転車

バイクパッキング装備のロードバイクで日本一周したら24日間で走り切った話 第8話 九州北上

 8日目は、本土最南端を後にし、北上を開始する。

次なる目的地

 前日、1つ目の目的地である本土最西端「佐多岬」に到達した。次なる目的地は本土最北端「宗谷岬」!と言いたいところだが、その前に本土最西端の「神崎鼻」を目指す。佐多岬から神崎鼻を目指すルートは大きく2つに分けられる。1つ目は、熊本市内を経由するルートである。このルートの特徴は陸続きであることだ。距離は約410㎞。2つ目は天草諸島を経由するルートだ。こちらはフェリーを2回ほど使う。距離は370km程で最短のルートとなる。

 「自力で全部自走する!!」と強気のこだわりを見せたいところだが、そこまでストイックではない。これまでもそうであったようにフェリーを使うのはOKと線引きしている。「自転車を解体しない」条件の基であれば、公共交通機関の利用を許容する。自分の中での取り決めである。従って、天草諸島を経由するルートで神崎鼻を目指した。

長島

 出水市から阿久根市方面に進み、国道389号で長島へと渡る。島を渡る手前あたりからアップダウンが激しくなる。この日は晴れ予報。心地よい朝だ。と言っても、疲労はそれなりに溜まっている。この先もアップダウンが続くのか…と思うとしんどかった。坂道を登り切った先、立派な橋が見えた。「瀬戸内海にありそうな橋だな」と思いながら接近する。渡り終えたところに道の駅があったので立ち寄った。この橋の名前は「黒之瀬戸大橋」といい、時間によっては渦潮が見えるらしい。どうやら瀬戸内海を思い浮かべたのはあながち間違いではなかったようだ笑 近くの展望台(うずしおパーク)で全体を眺める。鶴が立ち寄るような自然の豊かな地に佇む巨大な人工物。その景色は非常に美しかった。

 長島から天草市(下島)に渡るフェリーは2つある。長島の西側(蔵之元)から下島の南(牛深)に入港する、三和フェリーと長島の北側の諸浦島より下島の中間部(中田)に入港する天長フェリーである。今回は、スケジュールの都合で三和フェリーに乗ることにした。道の駅を出発し、国道389号に沿って蔵之元港に向かった。

途中、古墳があると知り少し立ち寄った道

 蔵之元から牛深に向かう船の始発は7:20であった。運賃は自転車代を含めて780円。30分の航海である。入港してきたフェリーから大量の魚が下りてくる。新鮮な魚を目にし、脳内は一気に「海鮮食べたい…」に占領される。船内の天草案内マップを眺めながら朝食を考える。観光名所だけあって、情報は手に入りやすい。しかし、牛深に着くのは朝の8時頃。残念ながらお店がやっていないのだった…

船内の案内板

天草市に入る

朝食&崎津教会

 港を後にし、一番最初に目に入ったコンビニに立ち寄る。海鮮は売っていなかったが、地域限定ものや懐かしのものをここぞとばかりに購入した。見返すと甘いものばかり。しかも朝からアイス… 旅だから許される!笑

 この時にくまモンを目にして気づいたことがある。天草って熊本県なのね…(小声) 何を勘違いしていたのか、ずっと天草は長崎県だと思い込んでいたのだ。大変失礼いたしました。

 栄養補給の後は、再びペダルを回す。国道266号で北上し、途中で国道389号で西進した。ちょっとした興味でカトリック崎津教会を見てみたかったのだ。和な港町の中に聳え立つゴシック様式の教会は、不思議な世界観であった。中が撮影禁止だったのが惜しい。教会の内部に畳が敷かれていたのが非常に印象的である。ただ、ステンドグラスには少し物足りなさを感じてしまった。 自分の中での比較対象は、西洋のステンドグラスなので、比べてはいけない気もするが…笑 とは言え、和の空間にある教会という日本にしかない世界を目にすることができて満足であった。

天草から島原へ

 崎津の教会を見ることが天草での目的であったので、次はフェリーの出る鬼池港に向かう。来た道を極力戻らないこだわりがあるため、国道389号で西側を回るルートを辿った。崎津から下田あたりまで比較的アップダウンが激しかった。その後は海沿いの平坦路を駆ける。

 道中、自転車通行帯を示す路面標示が印象に残っている(下図)。見ての通り、一部の塗装を省略している。塗装のない部分を走行することで、塗装による凹凸を避けることが可能だ。実にサイクリストフレンドリーな標示。全国に広まってほしいアイデアの1つである。

有能な自転車通行帯の路面標示

 天気が良かったのに写真がない。これはつまり、フェリーの時間に追われていたということ。出港の15分前に港に到着した(島原鉄道フェリー)。これでも乗船に間に合うのが短距離フェリーのいいところ。料金は自転車代を含めて720円。30分の航路で島原に到着する。

 晴天の下、それなりに踏んだので汗だく。室内に入るのを躊躇い、展望デッキで潮風にあたり涼む。自動販売機でヨーグルッペのソーダを頂いた。これが絶品。給食で牛乳の上位互換として登場していたヨーグルッペ。そのさらに上位互換がいたとは… ソーダ版を関東では見かけないのでこれも全国に広まってほしい笑

島鉄フェリー。フェリーに乗り込む瞬間のワクワク感がたまらなく好き。

島原→佐世保

 フェリーを降りたのは午後2時頃であった。空腹度MAX。港の目の前にあるほっともっとに駆け込んだ。のり弁当とから揚げ弁当のダブル弁当をキメた。

 胃袋を満たした後、島原半島の西側を北上した。アップダウンが地味に続く。30㎞程進んだ頃には、疲労の蓄積により坂を登るのが嫌になっていた。逃げるように千々石観光センターにて休憩をとる。坂道の途中にあるのズルい…走ってきた島原半島を眺めながら「アイスるカステラ」を頂く。カステラでアイスを挟んだかわいい見た目の悪魔の食べ物だ。カステラが冷えすぎてぱさぱさになっていたのが残念。普通のカステラもたべればよかったなー。

 休憩を挟みつつ、大村湾沿いを走行し、佐世保まで走った。大村湾沿いの道は、幅が狭かった。追い越し車両への配慮に苦労しながら走行した印象が強い。ハウステンボスを通過した頃は真っ暗になっていた。再び風呂までのタイムアタック… 20:30の最終受付に間に合わせ、30分で入浴を済ませた。

大村湾越し沈む夕日

絶望的な坂の街「佐世保」

 風呂は佐世保市内から5㎞ぐらいのところであった。たった5㎞である。しかし、佐世保市においてこれは通用しなかった。めちゃくちゃ坂が多い。風呂の後なので軽いギアででゆっくりと登っていく。

 実は、千々石観光センターを出発してから補給を減らしていた。空腹状態で食べたいグルメがあったのだ。佐世保市のB級グルメ「佐世保バーガー」である。21時過ぎに営業しているのは、BigMan佐世保京町本店のみであった。市内に到着し、コインランドリーに洗濯物を預けた。洗濯をしている間に夕食を食べる作戦だ。21:30過ぎ、BigManに到着する。入店しようとすると… 店員さん「すみません、今日もう終わりです。」僕「!???」 いったん店外に出る。店頭の営業時間を確認する。そして、「L.O. 21:30」の文字が目に飛び込む。すべてを悟った。ハンバーガーにラストオーダーがあるとは…

 仕方なく、近隣のハンバーガーショップに入る。世界のマクドナルド。神。佐世保バーガーに限りなく近い?ベーコンレタスバーガーのセットを注文した。

絶品佐世保バーガー

 ただ、これで減らしに減らしたお腹は満たされなかった。飲み街の近く、〆のラーメンを提供しているであろう店舗にてちゃんぽんも追加で食した。長崎グルメを堪能でき、満足であった。

 夜は快活クラブに宿泊した。神崎鼻まであと少し…!

ライト、サイコ、バッテリーetc.充電するモノがいっぱい

まとめ

 8日目は鹿児島県出水市を出発、熊本県天草市を経由し、長崎県佐世保市まで走行した。天気に恵まれた1日であった。ただ、全体的にアップダウンの多い1日であり、疲労の溜まる日となった。一方、天草での教会と長崎のグルメを堪能できたため、満足度は高かった。

出水→蔵之元
牛深→佐世保(天草→島原のフェリーでサイコンを停止し損ねた)
出発地 目的地 距離 獲得標高 経過時間
8日目 鹿児島県南大隅町 長崎県佐世保市 224km 2012m 約13時間40分

 8日目、最後まで読んでいただきありがとうございます!9日目は神崎鼻へ。その後、九州離脱を試みます。次回もお楽しみ~

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