バイクパッキング装備のロードバイクで日本一周したら24日間で走り切った話 第4話 四国横断

乗る系 自転車

バイクパッキング装備のロードバイクで日本一周したら24日間で走り切った話 第4話 四国横断

スロースタート

 正確には記録が残っていないが、寝坊した。ここまで3日間で549km。疲労が残らないはずがない。重い腰を上げ、フリーモーニングの食パンとフライドポテトを貪る。食事を進めつつ、この日の工程とフェリーの最終時刻を確認する。予定では四国の西の果て、佐田岬に行き、三崎港(緑ルート)から九州に渡ることになっていた。その距離、約300km。身体的疲労を考えると、16,7時間は必要であった。それに加えて寝坊。三崎港からのフェリーの最終便には、到底間に合わない。仕方なく、工程を変更することにした。佐田岬に行くのを諦め、八幡浜港を目指す(橙ルート)。

 八幡浜港からは大分の臼杵市にフェリーが出ている。フェリーの最終便は23:50。フェリーにしてはかなり遅くに出る便が用意されている。現在地から八幡浜港までは、約240km。13時間程で着くと仮定すれば、間に合う計算だ。最後にソフトクリームを食べ、快活クラブを後にした。

(ルートを選べば)平坦な四国

 四国は剣山や石鎚山、四国カルスト、天狗高原などを代表する山がちな地域と、中央構造線断層帯に沿った平坦な地域に大きく分かれる。Piskooohにとって、四国の山岳地帯は自転車で走ってみたい地域の上位に食い込む。だが、今回は装備の関係もあり、目を瞑った。平坦を無心で駆ける。

 4日目の行程は、200km以上走って獲得標高は1500m未満、最高標高地点は300m未満の至って平坦な道のりであった。ただ、平坦な道が続くほど、前傾姿勢でのDHポジションが続く。結果、あまり印象的な景色が記憶に残っていない…笑 途中、お遍路旅で通った道に遭遇し、当時の出来事を懐かしんだのは覚えている。そんな感じで吉野川に沿って、上流に向かった。70㎞程走り、三好市のコンビニで休憩を取った。この時、14:30頃。この日は快晴であった。旅を始めて4日目、ようやく迎えた晴れの日である。休憩のアイスが美味い。

 しばらくして行程を再開。徳島県を抜け、愛媛県に入る。交通量、特に大型車が増える。瀬戸内工業地域である。四国中央市、新居浜市、西条市を国道11号線で駆ける。国道11号線は、交通量の割に道幅が狭く、後方に注意を払いながら走行していた印象である。

70㎞以上のナイトラン

 東温市で3度目の休憩を取る(2度目は西条市で取った)。時刻は19:00を過ぎていた。日は沈み、ナイトランが確定する。目的地の八幡浜市までは75㎞程残っていた。暗闇の中、フェリーの時間に間に合わせることだけを考えて走る。

 途中、あまりにも暗いので「ライトのインプレッションできるかも!?」などと考え、写真を撮ってみた(下)。見返してみると全く違いが判らない笑 今思えば、volt800のインプレなんて、山ほど転がっている。どうしてやろうとしたのか… 甚だ疑問である。

インプレッション的なのを試みた

 最後の休憩から走ること70㎞、残り5㎞の地点に着いた。本来のルートであれば、右折するところを泣く泣く左折。八幡浜市に向かった。さらに言えば、このルートは自転車推奨ルートとして設定されている(写真の看板参照)。日が出ている時間に走りたかったものである。

絶対に入りたい銭湯がそこにある

 残り5㎞を走り切り、八幡浜市に到着した。この日は、1日を通して晴れが続いた日であった。初の晴れの日、尋常じゃない発汗量であった。こうなると絶対に風呂に入りたい。何としてでも入らなければならない。

 早速、八幡浜市の銭湯をリサーチし、2件が候補に挙がった。1件目は八幡浜黒湯温泉みなと湯。比較的新しい施設の温泉施設であった。2件目は「大正湯」。商店街の隅にあるレトロな雰囲気の銭湯であった。両者とも、営業終了時間は同じ23:00まで。フェリー乗り場に近い前者を選択した。ところが施設に着くと、設備メンテナンスで急遽、休館とのこと。不運。大正湯に向かった。

時代に取り残されない、意外にも最先端な大正湯

 営業終了時間が差し迫っている。お金を払うからには、30分は滞在したい。時刻は10時を過ぎていた。急いで店内に入る。番台さんに料金をはら… 小銭がない。その上、千円札もない。あるのは1万得札のみ。申し訳なかったが、「ごめんなさい、一万札でいいですか…」と確認する。驚いた表情を見せ、「おつり出せるかな…」と、番台さんは棚の中をゴソゴソ探し始めた。オワッタ。~本日、至福のひと時終了のお知らせ~と脳内アナウンスが流れていった。諦めようとしたその時とき、「PayPayやってます?」と番台さん。!?!?!?予想の斜め上のワードが飛んできた。レトロな雰囲気と設備からは考えられない。PayPay決済に対応していたのだ。ここは「令和湯」なのでは…?お馴染みのペイペイ♪の支払い音とともに入浴した。これほどスマホ決済の存在に感謝したのは初めてであった。この日の疲れを癒す。

豊予海峡横断フェリー

 大正湯を後にし、フェリーターミナルに向かった。八幡浜港―臼杵港間は、2社(オレンジフェリー宇和島運輸フェリー)のフェリーが運航されている。料金に違いはない(2等旅客運賃¥2350+自転車運賃¥1000)ので時間帯に合わせて利用するので良い。今回は、23:50発の宇和島運輸フェリーを利用した。

 乗船と同時に、フェリーのサイクリングフレンドリーさに驚かされた。サイクリングを推進する、愛媛県と大分県を跨ぐフェリーだから実現できているのだろうか? 通常、自転車は車両甲板の壁に立てかけ、車輪止めとベルトで固定される。一方、本船では、ディスプレイスタンドでお馴染みのクレードルが車両甲板に設置されている。これに自転車を掛け、ベルトで固定する。サイクリストをターゲットにした設備投資に感激した。県を超えた素晴らしいサイクリング体験ができる。ただ、正直な感想、僕の荷積みの自転車を、クレードルに掛けるのは不安であった笑 それだけ装備が軽量に仕上がってたことかな笑

ミノウラ製?のクレードに自転車を固定
サイクリストの心を刺激する演出

まとめ

 寝坊から始まり、ルート変更があったものの、変更後の計画通りに240㎞を13時間で走り、四国横断を成し遂げた。この疲労は5日目にどう影響するのか笑 

出発地 目的地 距離 獲得標高 経過時間
3日目 徳島県徳島市 愛媛県八幡浜市 240km 1480m 約13時間10分

 今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!

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